日本では、見栄えという観点よりも、近年では鮮度維持という観点が食品包装の目的として大きな部分を占めていると言えるでしょう。中でもマーケットインを活かした商品開発などは大きな成果を挙げていると言え、ライフスタイルの変化によるパッケージの概念の変化などにも柔軟に対応してきたと言えるでしょう。スーパーで販売される商品の単位というものは、売り場に訪れた消費者が手に取りやすいかどうかということや、家での取り扱いが想像できるか、また扱いやすいかといった点を考えやすくすることなどを念頭に置いて開発するべきと言えるのではないでしょうか。売り場に並べることが目的ではなく、消費されるまでの流れがきちんと計算された商品開発が求められていると言えるでしょう。例えばカットスイカ専用の袋を例に挙げてみましょう。これまでのスイカのパッケージは、平袋で販売されているところが多く、消費者がカゴに入れる際やレジなどで慎重に扱わなければ中身が痛んでしまいかねないパッケージであったと言えるでしょう。しかし、近年よく見るパッケージは丈夫に取手がデザインされているものも多く、カゴに入れる際もレジでも商品にダメージを与えることなく計算されたデザインになっていることが分かるでしょう。また、家での扱いもジッパー付きの袋であれば保存も出来る上、食べ終わったらゴミ袋としての役割を担うこともできるようなデザインになっているでしょう。消費者の目線に立ち考え抜かれたデザインによって、多くのメリットがある商品開発がなされていると言えるのではないでしょうか。しかし、これも、近年単身世帯が増えたことなど時代の変化によるものと言えるため、これからも商品開発は時代と消費者の行動に沿って行われ続けるべき研究であると言えるのではないでしょうか。