アクティブバリア材の適用として、無菌包装米飯にPPトレイと脱酸素剤を組み合わせた包装が従来採用されてきましたが、これに代わって、還元鉄系アクティブバリア容器を適用した製品が増加しています。
このシステムは、袋入り脱酸素剤の誤用防止や電子レンジ適性の向上といった利点があり、米飯の無菌包装では、トレイ容器内の酸素濃度を内容品の充填直後から低レベルにするために、①無菌的に炊飯する工程で米飯内に含まれる溶存酸素を排除②高純度窒素を用いた無酸素充填システムによりトレイ内ヘッドスペースの酸素を排除③酸素吸収性のあるトレイにより外部から侵入する酸素を遮断し、容器内の残存酸素を吸収できる、という3点の配慮がなされています。
一方通常のガスバリア性プラスチック容器を用いた場合、容器内酸素濃度が上昇するため、微生物増殖の危険性が出てきます。
このように、高純度窒素による充填時の窒素置換と容器の適用を組み合わせることにより、いろいろな特長をもつ無菌米飯包装システムが確立されました。