ポリエチレンのトレーやカップは単層のプラスチックシート成形容器というものだそうです。インスタン麺のカップや精肉、水産物、お惣菜、デザート食品などの容器として、よく使われているようです。ただし、PS単体容器と呼ばれるこのタイプは、ガスバリア性がないそうです。そのため、酸素の影響を受け易い味噌やフルーツ製品、レトルト食品、無菌米飯などには向かないそうです。
これらの食品の場合は、EVOHをガスバリア材にしたPP系の多層シート成形容器が使われているそうです。
成形容器に内容品を充填する場合は、金属箔系のガスバリア性の完全な容器を使用したとしても、容器の上の方に余る場所に酸素が残ってしまうという問題があるかと思います。
このヘッドスペースの酸素も除去しなければならないのですが、酸素を排除する充填シールの技法として、ガス置換包装の技法を応用したりするそうです。充填シールをするときに、窒素ガスや窒素と炭酸ガスの混合ガスを充填時にできた空間にフラッシュする方法が簡易方法としてあるそうです。
これとは別に過熱水蒸気と窒素ガスを順次にブローする方法もあるそうです。この方法を取ると、充填シールの後にヘッドスペース内の温度が低下するので、水蒸気は液体となるそうです。このため中は、適度な減圧状態になるということで、蓋の見栄えがよくなるそうです。
ソースや醤油、マヨネーズにケチャップ、ドレッシングという液状の食品は、ガラス瓶で売られていました。現在ではプラスチックボトルが最も一般的と言えそうです。これらは酸素の影響を受けやすい食品ということで、ガスバリア性のボトルは必須ではないかと思います。これらの食品は共押出多層ブロー成形されたPE/EVOH/PEの多層ボトルが最も使われているそうです。